マラケシュで勉強になったのはやはりスパイス。
壁に何百というスパイスの瓶が並び、いちいち説明を聞いていると、日が暮れるくらいの種類があります。
元々はお薬でして、色々と調合して服用してたみたいです。東洋の漢方薬と同じですね。モロッコ特産のアルガンオイルも肌に塗ると乾燥したアフリカの気候から守ってくれるそうです。
オリーブオイルみたいなもんです。
ちなみにバターは、ヨーロッパではやけどに塗ります。マジで。
イメージとしてスパイスが効いてると、鼻にゴーンと来るのかと思ってましたが、そんなことはなく、やはり料理はバランスが大事なんですね、モロッコのお料理も何かが突出するわけではなく、バランスがとれてて、それはおいしいものでした。
果物を多用するのもモロッコの特徴で、特にドライフルーツがすごいです。
今回のクスクスもスパイスをバランスよく入れ、ドライフルーツも甘すぎず、コクが出る程度に抑え、甘さと辛さ、酸味とも考えてバランスを意識した出来上がりになりました。メルゲーズという羊と牛肉から作るソーセージも添えました。
自分の中ではクスクスの最終形です。
旨いです。
魚料理で珍しくアナゴを使っております。
アナゴやウナギを赤ワインで煮るお料理はオーソドックスで、美味しいのですが少し重い。
てな訳で、牛肉の赤ワイン煮込みを芯にして、アナゴでクルクルっと巻き、ラップで包んで蒸しあげました。
ソースは牛肉の煮汁を煮詰めたソース。
付け合わせはニンジンのピュレです。
こんなのもたまにはいいかなと。
北海道から、厳選した1歳までの小鹿。
長野のマタギの友達から届いたウリボウと呼ばれる仔イノシシ
フランスからヤマウズラ、山鳩、青首鴨、雷鳥。
ライチョウは相変わらず、恐ろしいにおいを放っております。
青首鴨はまだ小さいので、ローストに向かず、バロティーヌという皮で包んだ丸いテリーヌ状にして前菜です。
これらとはまた別に、ある程度大きくなって繊維がしっかりしたシカ肉で生ハムを作ってカルパッチョ仕立てにしたものもございます。
面白いところで行くと、北海道のヒグマでテリーヌを作っております。臭みも余りなく、味のあるしっかりとしたテリーヌに仕上がっております。
紅玉の季節です。
私の一番好きな果物です。料理にも、菓子にも多用します。
今回はオーブンでじっくりと焼いた紅玉林檎をクレープで包み、粉糖を振ってもう一回オーブンで焼きますとパリッとなります。
リンゴの皮や芯の部分も捨てずにソースを作り、紅茶のアイスと組み合わせます。
僕ら料理人が基本にしている分厚い本があるのですが、それを書いたエスコフィエというオッサンが昔いました。
パリのホテルで料理長をしていたのですが、そこのお客さまで洋ナシの好きなエレーヌという女性がいたそうです。
その女性のためにそのおっさんが考えたデザートがこれだそうで、コンポートした洋ナシにバニラアイス、甘くして泡立てた生クリーム、上からチョコレートのソースをかけたデザートです。ちなみにベルというのは“美しい”という意味です。
しかし、冷静に考えれば、面白いもんです。料理や菓子に人の名前を付けちゃうなんて。
例えば、マロンパイのクリはウチのオカンが好きな栗を使っているので名前を無理やりつけると、和栗のパイ、ベル・オカンでしょうか。まぁ、”ベル”ではないのですが。
ついに登場です。
たくさんのお客様にリクエストを頂いておりました、マロンパイ。
今年も登場です。
今年はクリを始め、農産物の出来があまり良くないと現場の声を聞いております。
クリは出始めが一番良いのではないかと思っております。
ですので、最初に出てきた物を大量に買い込み、いつも通り渋皮煮にいたしました。
多分毎年、一個そのまま入れてたと思うのですが(レシピを書かないので、忘れました。)今年は角切りにしてクリームにゴロゴロ混ぜ込みます。そのほうが香りが出てきそうなので。
パイ皮で包んで、オーブンで真っ黒くらいまで男らしい焼き色を付けて焼き、塩キャラメルソース、バニラアイスを乗せた鉄板デザートですね。
今回は、モロッコのマラケシュ、パリ、ロンドンに行ってまいりました。
マラケシュの生命力に圧倒され、パリの新しいかっこいい店に触発され、ロンドンのオーガニックデリに近い将来の新しい事業のヒントを頂く貴重な体験を色々とさせてもらいました。
一週間の滞在でしたが、内容が非常に濃く、消化すると来年の旅行までかかりそうです。すこしずつ咀嚼し、お店作りに生かしていきたいと思います。
休み明けは12月の予約日と重なり、電話が全くつながらず、お客様、関係者の皆様には大変な御迷惑をおかけいたしました。
来年のお休みは月の半ばで頂こうと反省した次第であります。
夏らしいデザートってのもなかなか難しいもんです。
スルッと召し上がれるものがいいのでしょうが、全部ゼリー系でもつまらない。
ってことで、あまり季節を意識するのをやめました。
で、新しいデザート
ベルベンヌという私が大好きなハーブを効かせたプリン。
カミサンの実家、長野県の特産品、ブルーベリーを焼き込んだブルターニュの地方菓子、ファー・ブルトン
新作パフェ コーヒーとチョコレートの重くないパフェです。
お客様にはいらしていただくたびに新しい発見があるように、と色々考えるんですが、それが僕には楽しい時間でもあります。
逆にお客様にリクエスト頂くのもいいかもしれませんね。
なにかコレ!!ってのがあれば、お伝えくださいませ。
先日、京都、大阪に行ってまいりました。
他にも色々と仕事をしてきたんですが、この河内鴨をみたい!!
と、友人に連れて行っていただきました。
そこは大阪南部、長原という町です。
古くから食肉産業が盛んな所でして、この鴨の生産者の津村さんは鴨の孵化から精肉販売まで一貫してされています。
”あいがも”という言葉は、実はこの津村さんの先代が付けた名称でして、元々は“アヒルがも”と呼んでました。
それが”ル”をとるようになり、”アヒガモ”から、”アイガモ”、”合鴨”になりました。
フランスや日本でも色々な品種の鴨がいますが、野生の青首鴨以外はすべてかけ合わせによる”合鴨”です。
大阪には、鴨肉をお刺身で食べる文化があり、生でも食べられるように肉に一切血や内臓を触れさせない独特の裁き方、“大阪割り”という、肉のおろし方も確立しました。
その美しい裁き方は、今や業界のスタンダードとなり、教科書にも載っているそうです。
昔から大阪では、この時期には”鴨すき”を食べていたようです。関東のウナギと並ぶそれが大阪の暑い夏を乗り切るスタミナ食でした。しかしながら、冷房の普及や他の食文化の台頭によってそのスタミナ食という意識は薄れつつあります。
出荷数を抑え、こだわりの餌と生育方法で最高級品の鴨を育て、使い手の好みの仕上がりを目指すという“オーダーメイド”の鴨造りにシフトされているようで、私も希望の体重と、通常ではあまりしない屠殺方法である、窒息による締め方で全身に血をめぐらせ、熟成を経て深みのある肉質で、とお願いいたしました。
国産品でこんなに素晴らしい、美しい鴨がいることを知らなかったことを恥じております。
ぜひご賞味ください。
羊の美味しさは脂にあるのかもしれません。
だた、暑い季節に脂を食べにくいですね。
是非この季節は赤身を召し上がってください。
骨と脂をきれいに掃除します。ロースの芯だけにしまして、網脂で巻きます。
ハーブを効かせた岩塩でお肉をつつみましてオーブンで塩ごと丸焼きにします。
入れては休ませ、また焼いて・・
じっくりゆっくり焼きます。
どれくらい焼けてるのか見ることができないので、ハラハラ物です。
外側の塩を割り、中のお肉を取り出して網脂をはずしまして半分に切ってお皿に乗せて出来上がりです。
塩を介して火を入れるので、やんわりとやさしく火が入ります。
食べた瞬間、いつものローストとはまた違うしっとりとした食感に驚かれるかも知れません。